和菓子の種類は、数えきれないほど多く存在しています。そんな和菓子のなかで、あなたが1番好きな和菓子は何ですか?

やわらかな甘みと、色彩豊かな見た目が魅力の和菓子。近年では世界的にも注目され、その魅力が再認識されています。

そもそも和菓子とはどんなものを指し、どんな種類があるのでしょうか。

和菓子の種類や季節ごとに楽しめる和菓子とともに、人気ベスト5も紹介しますので、おやつや手土産の参考にしてみてくださいね。

Contents

和菓子とはどんなもの?

和菓子

和菓子は日本の伝統的なお菓子で、ほんのりやさしい甘さが特徴です。

味だけでなく、季節を感じられる彩り豊かな見た目が、私たちを幸福感でいっぱいにしてくれます。洋菓子と比べると低カロリーなものが多く、健康志向の方にも嬉しいお菓子です。

和菓子の原料は小豆や餅粉などが中心で、砂糖やデンプンが多く使われています。主に職人の手作業で作られるため、大きさも小ぶり。細かなところまで作りこまれた、繊細で芸術的な和菓子もあります。

和菓子

一方で洋菓子はバターや生クリームなどの乳製品を使い、ほとんどが和菓子より大きいサイズです。ケーキなど、デコレーションされた華やかさが魅力となっています。

和菓子の起源は、今から1700年以上前の弥生時代。当時の人々が間食として食べていた果物から「菓子」の言葉ができたといわれています。

その後、奈良時代から平安時代にかけて、遣唐使が唐から持ち込んだ「唐菓子」が朝廷の献上品として用いられました。

鎌倉時代にお茶が伝わると、茶菓子として出されるようになり、江戸時代になってからは全国的に職人が増えて庶民にも親しまれます。

明治に入って洋菓子が次々に広まりましたが、その手法を取り入れて新たな製法を生み出すなど、工夫を凝らして伝統を維持してきました。現代でも和菓子は多くの人に愛され、海外でも高く評価されています。

和菓子の種類の数はどのくらい?

和菓子は、職人ひとりひとりで製法が違ったり、異なる原料を使っていたりするため、どのくらい種類があるのか把握できないのが現状です。

地域に根差した和菓子もあるので、100種類以上だと考えられるでしょう。

また、洋菓子の手法を取り入れるなど、和菓子の幅はどんどん広がっています。そのため、正確な分類も難しくなっているようです。

ここでは水分量を基準に3種類に分けた、生菓子、半生菓子、干菓子を簡単に解説します。

【生菓子】

和菓子

水分量が30%以上の和菓子です。

おはぎ大福などの餅物、練り切り・求肥などの練り物、羊羹(ようかん)などの流し物、酒まんじゅう・ういろうなどの蒸し物、どら焼きなどの焼き物があります。

【半生菓子】

和菓子

水分量が10%~30%の和菓子のことをいいます。

どら焼きや最中などのおか物、練り切りなどの練り物です。ちなみに羊羹や練り切りは製法によって水分量が異なるので、生菓子と半生菓子の両方に分類されます。

【干菓子】

和菓子

水分量10%以下の和菓子で、落雁などの打ち物、せんべいなどの焼き物、金平糖などの飴物があります。生菓子や半生菓子に比べて日持ちするのが特徴です。

和菓子は水分量が少ないものほど、日持ちするようになっています。

季節に合わせた和菓子

和菓子は季節ごとに食べる種類が変わり、四季の移り変わりを感じさせてくれます。

その季節に合った原料を使って、色とりどりな見た目で日本の春夏秋冬を表現。

店頭に並んだ和菓子を見て季節の訪れを感じ、和菓子とともに四季折々の風景を楽しむなど、一年を通して私たちの生活を彩ってくれています。

それぞれの季節ごとに、代表的な和菓子を紹介しましょう。

  • 春・・・桜餅、草餅、ぼた餅、柏餅
  • 夏・・・葛餅、水羊羹、水まんじゅう、わらび餅
  • 秋・・・栗きんとん、おはぎ、鬼まんじゅう、芋羊羹
  • 冬・・・柚子餅、猪子餅、花びら餅、うぐいす餅

春は草花の開化を思わせるピンクや緑を施し、夏は冷たく清涼感があります。秋は紅葉のような色合いと旬の食材、冬は雪を表現した真っ白なものや、正月などで出されるおめでたいものです。

さまざまな工夫で、見事に四季を表しているのがわかりますよね。

また季節の和菓子には、「季節限定で作られるもの」と、「季節を表したもの」があります。

「季節限定で作られるもの」は、祭事に出される和菓子や旬の食材を用いたもの。

「季節を表したもの」は、見た目でその季節を表現しています。たとえば、求肥などにそぼろ状の餡をまぶした菓子「きんとん」は、春なら緑やピンク、冬なら白と、餡の色を変えて季節を表す和菓子です。

和菓子の種類人気ランキング

甘いものや辛いもの、季節感あふれるものから定番ものまで、老若男女、多くの人に愛されている和菓子。そのなかでも、人気が高い和菓子の種類は何でしょうか?

ランキング形式でベスト5を紹介しますので、あなたのお気に入りが入っているかチェックしてみてくださいね。

第5位 せんべい・おかき

せんべい

パリパリとした食感と、塩や醤油の味付けが癖になるせんべいやおかき。甘いものが苦手な方はもちろん、お酒のおつまみとしても好まれています。

米粉や小麦粉が原料で、それらを練って薄く伸ばして焼く製法です。

うるち米で作られたものをせんべい、もち米で作られたものをおかきといいます。

第4位 どら焼き

和菓子

どら焼きは、小麦粉、卵、砂糖を使ったスポンジ生地で小豆餡を包んだものです。

どら焼きとよばれる由来は、その見た目。楽器の銅鑼に似ているため、その名が付けられたといわれています。

どら焼きがいつどこで生まれたのかはいくつかの説があり、明確にはわかっていません。源義経と弁慶が追手から逃げる際に、助けてもらった民へのお礼に作ったものがはじまりともいわれているそうです。

第3位 わらび餅

わらび餅
きな粉や黒蜜をかけて食べるプルプルとした食感のわらび餅。その原料はわらび粉といって、山菜のワラビの根から取れるデンプンです。

古くからある和菓子で、平安時代の醍醐天皇が好んで食べていたとも伝わっています。

わらび粉は高価なため、馬鈴薯や葛などで代用することもあるようです。

第2位 みたらし団子

みたらし団子

みたらし団子は、串団子に砂糖醤油の葛餡をかけたもの。甘じょっぱい餡が絡んだ団子は、子どもから大人まで大好きな定番和菓子です。

歴史も古く、鎌倉時代、京都の下鴨神社で行われる御手洗(みたらし)祭のお供えが起源といわれています。

また5つの団子を串に刺して、人間の体(五体)に見立てたとも。それを神にお供えして祈祷を受け、持ち帰って食したそうです。

第1位 いちご大福

いちご大福

いちご大福は、昭和後期に誕生した比較的新しい和菓子。大福餅と餡、そして苺の酸味がうまくマッチした味わいで大人気となっています。

苺を完全に包んでしまうタイプと、苺を大福で挟むようにするタイプが多く見られる形です。シンプルでありながら、鮮やかな赤と白の見た目も、人を惹きつける理由のひとつでしょう。

現代では餡ではなくチョコやクリームを使用したものなど、趣向を凝らしたいちご大福が登場し、人気を博しています。

まとめ

伝統を受け継ぎながら、新しい挑戦も続けている和菓子。数ある種類のなかでも、定番のいちご大福やみたらし団子の人気が高いようです。

和菓子は同じ種類でも、店や職人によってこだわりが違います。食べ比べたり、初めての和菓子を買ってみたりするのも楽しいでしょう。

ちなみに当店(角田製菓)の酒まんじゅうは着色料、保存料不使用のもっちり食感で、酒まんじゅう好きな方はもちろん、あまり食べたことがない方にもおすすめです。

いろんな和菓子ライフを思いっきり楽しんでみてはいかがですか?